日本気象協会による2020花粉飛散予測では、スギ花粉の飛び始めは、全国的に例年並みとされています。関東甲信の飛散量は例年よりやや少ないとされていますが、毎年花粉症でお悩みの方は、症状を軽くするためにも、どうぞお早めにご相談ください。
こどもの花粉症も要注意!
こどもの花粉症は年々増えております。スギ花粉症は、花粉が飛散する時期と、風邪やインフルエンザが流行する時期とが重なるため、判断が難しいことも多いようです。そして、幼児では症状を具体的に伝えることが難しいため、まわりの注意が必要となってきます。
目がかゆいと知らず知らずのうちに、目を強くかいてしまうことがあります。しかし、目を強くかくことは、目に良くありません。視力低下、吐き気、頭痛などの急性型緑内障を起こすこともあるのです。
花粉症での症状を軽くするために、そしてあなたの目を大切に守るために、飛散前から適切な予防対策に取り組むことがおすすめです。
早い段階から予防対策を行うことで期待できることは、次の2つです。
- 症状が出る時期を遅らせる
- 飛散量の多い時期に症状を軽くする
予防点眼は、症状が出る3~4週間前に開始するのがベストです。そして、ここでポイントなのは、患者さんに合った目薬を点眼することです。皆さまもご存じの通り目薬の数は数えきれないほど存在しますが、どんな目薬でも良いというわけではありません。
市販の効かない目薬を差し続けることと、目に悪い影響をあたえてしまったり、余計に目がかゆくなったりすることもあります。目の症状でお悩みの方は、ご遠慮なく眼科医へご相談ください。
ひと昔まえに比べ点眼の種類が増え、眼科医の私も処方を考えるときには頭をひねったりしますが、おひとりお一人の症状にあった目薬を処方できるようになってきました。
ひと昔まえに比べ点眼の種類が増え、眼科医の私も処方を考えるときには頭をひねったりしますが、おひとりお一人の症状にあった目薬を処方できるようになってきました。目薬の種類は、大きく3つに分類できます。
- 抗アレルギー剤(メディエーター遊離抑制、抗ヒスタミン)
- 非ステロイド抗炎症剤
- ステロイド剤
抗アレルギー剤は、インタール・アレジオン・ザジテン・アレギサールなど…です。いずれも目のかゆみに使う目薬ではありますが、使い方やかゆみのとれ方に違いがあります。患者さんの症状の度合いや、体質などによって、処方するお薬が異なってきます。眼科医へ相談してあなたにピッタリの目薬を使って、花粉症シーズンをのりきってください。
花粉症の時期は特に、コンタクトレンズではなくメガネを使用することをおすすめします。大切な目を花粉から守ることができます。
目には涙による洗浄作用があります。花粉やごみが目に入った時には、涙がそれらを洗い流してくれるのです。しかし、コンタクトレンズを装着しているとうまく洗浄できないため、花粉などが目の中にたまり、花粉症の症状が悪化してしまうことがあります。